課題 >> 14. 「データと状況の分析」 を読んでください。

データと状況の分析

人が論理についての優れた理解を獲得し、アウトポイント、プラスポイントの種類を十分に把握しているということは、調査にとって不可欠なことです。 これを基礎として、「何が実際に起こっているのかを知る」ためには、次のふたつの一般的なステップを踏まなければなりません。

1. データを分析する。

2. 分析したデータを使用して、状況を分析する。

データという用語は、事実、グラフ、発言、決断、行動、記述で、真実だと思われているもの、と定義されます。 状況は、現在ある一連のデータが存在している、広範囲にわたる全般的な光景、と定義されます。

データを分析する方法は、データをアウトポイントのすべての基準と照らし合わせ、いずれかのアウトポイントがデータの中に現れているかどうかを調べることです。

状況を分析する方法は、上記のように分析された各データを、細かく分けた領域に当てはめることです。

こうすることで、最も大きな間違いが存在し、組織の秩序が乱れている場所がわかると同時に、非常に効果的な領域を発見することにもなります。 

例:清涼飲料課に問題があるとしましょう。 その課には3人の従業員が働いています。 その領域全体でデータ分析を行うと、多くのアウトポイントが見付かります。 そして、その課で働く3人の従業員A氏、B氏、C氏に、これらのどれが当てはまるかを見ていくと、B氏が一番多くのアウトポイントを持っていることを発見します。 これにより、清涼飲料課におけるトラブルはB氏が原因であるとわかります。B氏の場合は、彼の職務についてのトレーニング、欠勤状態などのさまざまな点から、処理することが可能です。 つまり、私たちは、主要な領域のデータを分析し、その領域の細部にそのデータを当てはめた、ということに注意してください。その後、状況を分析して解決することができたのです。

例:私たちは、ビンゴ自動車工場に関して持っているすべてのデータを分析します。 そして、分析の結果アウトしているとわかったデータ(アウトポイント)を、ビンゴ自動車工場の各部門に当てはめます。 そして、最悪な状態にある機能が何なのかということを正確に突き止めます。 さまざまな方法を使って、主に、その機能を組織化し、そこの役員や職員をトレーニングすることで、その機能を処理していきます。 

それには、いくつかのバリエーションがあります。 

私たちは、手にしているすべてのデータを分析し、アウトポイントであるデータをその領域全体あるいは部分部分に当てはめることによって、状況の分析を行います。 最も多くのアウトポイントを持つ領域が、修正のターゲットです。 

処理すべき、広範囲にわたる状況に直面する際、当然、その問題を修正する前に、何が間違っているのかを見付けるといった問題を抱えることになります。 これは、まずデータ分析を行い、それから状況分析を行うという手順で行われます。 

すべてのデータをアウトポイント(非論理性)に照らして類別することによって、これを行います。 すると、アウトポイントを連ねた長いリストができ上がります。 これがデータ分析です。 

私たちが現在、抱えているアウトポイントを分類し、その状況の主要な領域へと当てはめていきます。 ひとつの領域に大部分のアウトポイントが現れるでしょう。 これが、状況分析です。 

これで、解決すべき領域がどこなのかがわかります。 

例:全体の状況に関して、70のデータがあるとしましょう。 そのうちの21のデータに、不合理な点(アウトポイント)が見つかります。 これら21のアウトポイントを、それらが発生した領域、あるいはそれらが当てはまる領域に当てはめていきます。 16のアウトポイントが、G部門から発生していました。私たちは、G部門の処理を行うことになります。

経験

上記のことを行うにあたって、注目に値する部分というのは、1日分のデータをデータ分析することは、3ヵ月にわたる実際の経験に匹敵するということです。

経験を得るには多くの時間がかかりますが、データ分析および状況分析は、即座に結果が得られるものなのです。 

手にしているすべてのデータを分析し、アウトポイントであるデータをその領域あるいはポストに割り振ることによって状況の分析を行います。 最も多くのアウトポイントを持つ領域が、修正のターゲットです。

データ分析の質は、その活動が拠って立つ組織の理想像とその目的を、分析を行う人が理解しているかどうかに左右されます。 つまり、合理的あるいは論理的観点から見て、そこでの活動がどのようなものであるべきかを理解していなければならない、ということです。

例えば時計は正確に動き続け、時間を示し、実用的で好ましいデザインであるべきです。 時計の工場は、時計を製造することが当然とされています。 そして、時計が、需要が生まれるのに十分な質で、工場が支払い能力を維持するのに十分な数が売れるように、その工場は、十分な数の時計を比較的低コストで生産しなければなりません。 工場は原料を消費し、道具や設備の修理や交換を行います。 職人と役員を雇い入れます。 サービス事務所と販売代理店を持っています。 時計会社およびその組織の、理想の構造、あるいは理論上の構造というのは、そのようなものです。 

これらは、合理的な要素です。

この時計会社に関して、実際に存在する現在のデータから、データ分析を行うことで、アウトポイントを見付け出します。

それらのアウトポイントを、状況分析として、会社全体に当てはめます。

そして、管理運営のノウハウおよび専門知識を駆使して、最も逸脱している部署の修正を行います。 

そうすれば、理想に近い運営が行われている、機能している工場となることでしょう。 

軍事的状況、政治的状況、そしてPR(広報活動)に関する状況などはすべて、同じ方法で解決されます。 

こういったふたつの行動はこのように呼ばれます。

データ分析

状況分析

尻ごみしたり避けたりせずに何かに向かうこと。 直面する能力とは、実際に、楽にそこにいて、知覚することができる能力である。

理にかなっていない状態や性質。筋が通っていないこと。

何かをうまく行うために必要な、実際的な能力や知識。

優秀、完璧であるさま。優秀さの見本であるもの。